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IgA腎症を調べる |
糸球体自体の病変が原因(原発性)である慢性糸球体腎炎の中で、もっとも多くみられる病気です。
なんらかの原因で、IgAと呼ばれるタンパク質が異常に増え、腎臓にある網目をふさいでしまい、老廃物が濾過できなくなります。
以前は治療後の経過は総体的によく、腎臓の働きが低下することは少ないと考えられていましたが、昨今では末期的な腎不全に至る場合もあることがわかっています。 |
大部分の場合、自覚症状がないので、尿検査でたんぱくや血尿が見つかることで発覚します。まれに風邪など引いたあとに、血尿が見られることがありますが、数日で収まってしまいます。
この際に精密検査を受けずに放置しておくと、体がだるくなったり動けなくなったりと自覚症状が出たときには、すでに透析治療が必要なほど悪化してしまっています。 |
IgA腎症がなぜ発症するのかはまだ不明です。
しかし過半数の患者の血液中で、免疫グロプリン(抗体や抗体に類似したタンパク質)の一種であるIgAの値が異常に高くなっているため、なんらかの原因で、体の中でつくられたIgAが糸球体に沈着しダメージを与え、糸球体腎炎をおこしていると考えられています。 |
血液検査、尿検査などからIgA腎症が疑われる場合、腎生検を行います。
腎臓の細胞の一部を採取し、その細胞がどのような状態になっているのかを検査します。
数ある腎臓病の中からIgA腎症と確定するためには、腎生検を行う必要があります。 |
たんぱく尿や血尿の測定、腎臓の機能検査により、病状が安定している場合は、通常特別な治療はしませんが、程度によって食事や運動の制限を行います。
臨床的に、無症候性たんぱく尿・血尿症候群、急速進行性腎炎症候群、急性腎炎症候群、慢性腎炎症候群、ネフローゼ症候群などの症状として現れるので、それぞれに応じた治療となります。
最近では、扁桃摘出や副腎皮質ホルモン(ステロイド)剤のパルス療法を行うこともあります。 |
腎臓に負担をかけないように、低たんぱく(傷んでいる糸球体の網目が、余分なたんぱく質の濾過で負担をかけるため)、低塩分(塩分を取りすぎると喉がかわき、水分摂取が増えることで、血圧があがるため)、高カロリー(臓器の働きを一定に保つため)の食事を心がけましょう。また、激しい運動も、なるべく避けましょう。 |
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