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唇顎口蓋裂
（しんがくこうがいれつ） |
| 顔面先天奇形のひとつで、唇や上あごの奥の口蓋まで裂けたようにわれています。一般に、兎唇（としん）とか、みつくちと言われています。 |
新生児では哺乳障害がおこります。適切な治療がなされないと、咀嚼、嚥下、発音障害をおこしてしまいます。発音では、声が漏れてしまい、鼻声で聞き取りにくいため、スムーズな会話ができず、対人関係に問題がおこります。
また、鼓膜の奧に水が溜まる浸出性中耳炎をおこしやすく、難聴になる場合もあります。成長に伴い歯並びが悪くなったり、受け口になることもあります。 |
| 唇や口蓋は母体に胎生して４〜１２週ごろに形成されますが、その時期になんらかの異常が発生し、融合すべきものができないままに生まれてきます。その原因ははっきりとわかっていませんが、遺伝的要素と環境的要素が複雑に組み合わされておこると考えられています。 |
| 出生後は、視診でわかりますが、妊婦検査の超音波検査などで、生まれる前に診断される場合もあります。 |
手術は１歳を過ぎてから行われますが、それまで哺乳を容易にし、顎の発育を助けるために、ホッツ床が手術前まで使われます。手術は唇の形だけでなく、口を閉じたり開いたりする筋肉の再建や歯列矯正などの歯科的治療、形成外科による顎の矯正手術などが総合的に行われます。
その後、成長に併せて、口腔外科、歯科、形成外科などが連携して、発育が完了するまで、一貫治療が行われます。 |
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